ネトスマ勢にも知ってもらいたい「e-Sports」の今2014年04月01日配信

e-Sports(エレクトロニック・スポーツ)とは

ネトスマが猛者の集う修羅の場であることはよく知られております。

DKで相手を掴みながら自滅したり、ネスのPKサンダー体当たりを連発したりしてワイワイやるパーティゲームとは何だったのかとなる空間。それがネトスマ。


データを集め、最適な行動を調べ、何度も操作を反復し練習する人達は、ガチ勢と呼ばれる。
もちろん四人対戦で音声通話しながら平和なスマブラをするエンジョイ勢の方もいる。


けれど昨今は、娯楽と言うより競技と捉え、高いレベルのプレイヤーと技術を磨き合う動きが大きくなっています。

対人戦のコンピュータゲームを競技として、選手としてプレイする。
それが「エレクトロニック・スポーツ」です。


(eスポーツの代表的なタイトル「League of Legends」の公式大会 写真:Engadget)

エレクトロニック・スポーツ(以後eスポーツと表記)がどれくらい盛り上がっているか?が説明される際は、海外の大会がたびたび持ち出されます。
世界的な大会の試合はテレビ中継されたり、ニュースとして取り扱われたりしている。


大規模な大会だけでなく、ネトスマで言えば初段戦や紅白戦などの日常的な試合もネットで配信されています。
プレイヤーが運営スタッフとして実況と解説を担当し、
段位戦公式サイトの様な専用のページを作成してイベントを開催する。
好きな人が集まってコンテンツを作り上げるのは、eスポーツの一つの特徴であり魅力です。


どんなゲームがeスポーツに採用されているか。
FPSなら「Counter-Strike シリーズ」や「Call of Duty シリーズ」。
RTSなら「Age of Empires シリーズ」や「Starcraft II」。
格闘ゲームなら「スーパーストリートファイターIV」や「鉄拳タッグトーナメント2」など。

特に「League of Legends」は世界中でプレイ人口が数千万人、賞金総額が数億と、
スケールの大きい有名タイトルです。


eスポーツはPCゲーム、対戦ゲームが主流なので、そこが日本のゲーム事情と合わず、流行るのが難しいのではないか(現時点では)と言われています。


日本で流行ってない、名を知られていないのをしばしば痛感させられます。
eスポーツの単語がメディアで出される際は「eスポーツとはエレクトロニック・スポーツのことで……」と概要の説明が必要になりますからね……。



eスポーツやプロゲーマーを語る時に「海外では」のフレーズが頻出する、してしまうのも遅れを取っていると感じます。

アメリカ、中国、韓国……欧米やアジアでは対戦ゲームの文化、eスポーツが発展している。
スマブラDXとXが種目になった(64は……?)EVO(Evolution Championship Series)やWorld Cyber Games(現在は休止中)などの世界的な大会の盛り上がり、職業としてのプロゲーマーの活躍、アジア室内競技大会でeスポーツが採用されるなど。

米国市民権・移民業務局 (USCIS) が、PCゲーム「League of Legends」(LoL) の公式大会 League Championship Series (LCS) をプロスポーツとして認定し、出場選手に対しプロアスリートビザを発行することを明らかにしました。

今回の認定の結果、国際的に活躍するアスリート用の P-1A ビザを得て活動できるようになります。これは米国における外国籍のプロゲーマーが、MLB や NBA といったプロスポーツにおける外国人選手と同じ扱いになったことを意味します。

(米国政府、PCゲームLeague of Legendsをプロスポーツと認定。
外国人選手にアスリートビザを発行 - Engadget)


どんどん先を行く海外。
しかし日本も、状況が変わりつつあります。

日本初のeスポーツ施設に続き、ついに初のeスポーツ番組

ネット対戦は、全国各地のプレイヤーと時間を選ばず対戦できる便利なものです。
しかし何と言ってもリアルな場での対戦は、現地ならではの大きな盛り上がりを見せます。


プレイヤー達が一堂に会する場、コミュニティは交流のため練習のため非常に重要です。
そこで注目なのが「e-sportsで世界を目指そう!」を合言葉に設立された、
国内初のeスポーツ施設「e-sports SQUARE」です。

三光パートナーズ株式会社が千葉県立川市で2011年から運営しており、
2014年1月に秋葉原に移転して「e-sports SQUARE AKIHABARA」となった。


(「e-sports SQUARE AKIHABARA」ゲーミングエリア 写真:ABOUT | e-sports SQUARE)

競技用ステージや観戦スペース、食事しながらゲームを観られるバーがある。
店舗を貸しきってのイベントができるので、ここでスマブラ64の実機大会があったらより本格的な大会になりそうだな、と思った。配信設備も揃ってますし。


コミュニティは整いつつあるが、メディア方面はまだまだ弱い。
ゲームを題材にした番組は日本に無くはないですが、
大体が、和やかにゆるやかに楽しく遊ぶ内容で、本気の対人戦を中継する番組ではありません。


しかしながら、ついに、やっとかと言うべきか、
日本初となるeスポーツの情報&バラエティ番組「eスポーツ MaX」が2014年04月06日よりTOKYO MX2で毎週放送されることが発表されました。

「eスポーツ MaX」が4/6(日)よりTOKYO MX2で毎週放送決定

放送日時: 毎週日曜日21:30~22:00 TOKYO MX2(092ch)
初回放送日: 2014年4月6日(日)
収録場所: e-sports SQUARE AKIHABARA
出演者:
MC: マット・伊達
アシスタント: 桜 めい
コーナー担当: うしろシティ
情報協力: Negitaku.org e-Sports、格ゲーチェッカー

(日本初となるeスポーツの情報&バラエティ番組「eスポーツ MaX」が4/6(日)よりTOKYO MX2(092ch)で毎週放送決定 | Negitaku.org e-Sports)


ガチ勢志向で行くのか、多くの人に興味を持ってもらうためカジュアルに行くのか……。
この番組に対する反応、いや、それだけに限らず格ゲーの配信やeスポーツそのものに対して、ネトスマへの反応も含め「ゲームってそういうものだっけ?」となる人はいる。


コンピュータゲームは娯楽として、私はよく分かりませんが暇つぶしとして、プレイされ消費されてきました。
作品と一対一になって遊ぶ。仲間と協力して遊ぶ。


今は、プレイヤー同士で対戦し、
その試合を観戦して楽しむところにまでゲームは来ています

娯楽性は否定せず、しかし競技として、ゲームの可能性が広がろうとしている。



正直、「eスポーツ」の名称を初めて目にした際は「ゲームじゃ駄目なの?新しい呼び名を付ける意味は?」と思っていました。


ゲームが作ってきた諸々のニュアンス、歴史とか、イメージとか、そういうものを一新してまで「対戦ゲーム」を「eスポーツ」にする必要があるのか?。


今は、意味があると思ってます。便宜的な意味で。
要するに、ゲームにも色々あるけど、「eスポーツ」と言えばどんな内容かすぐわかる。
対戦、対人、ガチ、プロ、大会、そしてルールとテクニックに裏付けられた競技性。
どんな目的でどういう方法でゲームを遊ぶか、取り組むかを端的に表す言葉なのではないか、と。


スポーツと聞いて違和感を覚える人はまだ結構いる。
格ゲーをやり込む人にも浸透してるとは言い難いけど、
それでも時代と意識が追い付けば、追い付かせれば、面白いと思いませんか。
とりあえず、番組の予約をしてきます。
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