英語ができるネトスマ勢はかなり貴重2014年03月14日配信

海外勢に話を聞きたい、けど聞けない

英語を身に付けようとする人は多い。
けれど日常会話をこなせるようになるまで学習し続けられる人ばかりではないし、
そもそもそこまでして英語を習得する必要が、日本であるのか? なんて疑問もよく出る。


大学の授業が日本語で受けられる環境にあるとか、商社や外資系の企業でなければ仕事で外国語を求められないとか、必要だ重要だと言われる「グローバル人材」ってのはどういう奴でどこにいてどうしたらなれるんだよとか、だから英語は要らない、とか。



でもですね、こりゃ英語を使えたら相当便利だなあ楽しくなるなあ、と思う状況がある。


昨年Isaiが来日しましたよね。
久しぶりの日米交流だったので、配信にはIsaiに色々聞きたい人達が大勢いました。


しかし、聞けない。言語の壁。遅延6フレームの壁。
「英語勉強しときゃよかった……」というコメントがちらほら。


目の前にいる海外勢に、向こうのスマブラ事情を聞き出せないもどかしさを、アカギさんが解消していた。カッコイイ!
英語の達者なアカギさんが通訳し、情報の交換が行われていた。


英会話のできる人がたまたまネトスマ勢にいてよかった! というより
ネトスマ勢でなければ上手く伝達できないように見える。



具体的な話。
海外のスマブラ専門コミュニティでは、日本のネトスマ勢や日本国内の大会が話題に上っている。
Googleの翻訳を通してそれらを閲覧しようとしても、読解できる和訳にならないことが頻繁にある。


書かれている事柄がスマブラ64の専門的な話だから機械翻訳で対応できない。
プレイヤーのHNや専門用語(キャラクターの技名やコミュニティ内のスラングなど)がおかしな言葉になって返される。


一体何について話し合ってるんだ? と読み進めていくとネスのぺちを語っているのだと気付く。
気付いた後は、それまで意味が不明だった文章がおぼろげながら分かり始める。
「ぺち」を指す単語や文章を和訳しても英訳しても、一般的には通じない。


むろん専門性の高い内容でも、語学に堪能で知識もある人なら対応できるでしょう。
しかしスマブラ64の、それもネトスマ関連の会話を、
瞬時に理解して外国語で交流を図れる人はどれだけいるのだろうか。



ネトスマについて書かれた文章は、公的に翻訳されない。
映画やニュースで英語を学ぶと言うけれど、確かにそれは動機付けとしてはアリなのだろうけれど、自分でやらずとも翻訳は後になって出てくる。


でも自分で訳さないと、海外から情報を得られない分野もある訳でして。
格ゲーやFPSを取り扱うあるメディアでは、最新の情報が海外にしか載っておらず、
管理人が自ら訳して情報を提供していました。



ネトスマみたいな、翻訳できる人が限られている分野……いやネトスマに限らず対戦ゲーム全般の話で、ゲームに詳しく英語ができる人は、数が少なく重宝されるんだろうな、といったことをアカギさんの活躍っぷりを見て感じた。

これからは英語学習の動機に「対戦ゲーム」

先日、道を歩いていたら外国の方に声をかけられたので、英語を使う機会が来たのかと思ったのだけど、その方はとても流暢な日本語を話しており心配は無用だった。
何やら無料で提供している英会話教室の勧誘だったようだ。


しかしまあ、この国で英語を普段から使ってる人はどれくらいいるんでしょうかね。
母国語で何から何までできるのが幸い、それが原因か、日本人は英語ができないやら文法重視の授業がいけないやら言われる。
今はむしろ会話重視の授業だから、聞くだけで覚えられるとかじゃなく、土台となる文法の勉強をもっとすべしとの論調もある。英文法をプログラム言語の様に捉えて覚えるのも悪くはないのか)


よく言われる内の一つ、英会話できないのは、そもそも話したいことがないから。


コミュ力(コミュニケーション能力)が大事だと多方面でしつこく持ち上げられている中、なるほどな、と思った指摘があった。


伝達能力と言うと、なんだか身振り手振り使って楽しげにコミュニケーションを取る力に思われがちだが、要は話題を選ぶ力だろ、と。
話す内容が頭に浮かんでこない人にそんなスキルを求めるのは無茶だろ、と。
トークが上手な人は、話題を持ってきて拾い上げて広げられるのだと。


英語も同様で、伝えたい内容がないんじゃどうしようもなくない? という話。
異国の異性を口説こうとするなら、拙い語学力でもその人は必死になるだろう、なんて言われるくらい。



対戦ゲームなら、海外ではいま誰が上位で、どこで大会が開かれているかを聞くために、そして「対戦よろしくお願いします」を伝えるために、英語を覚えるきっかけが増えるんじゃないですかね。


海外の大会と、遠征するプレイヤーが多く存在する対戦ゲームの世界でこそ、
実力と英語力を持った人は貴重で、かつ情報を多く得られるのだろうな、と思った。

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