ネトスマ徒然記その32013年12月14日配信

伊集院光「初代スマブラはクソゲー」

昔のゲーム番組『GameWave』で伊集院光みうらじゅんがクソゲー談義をしていた時の話。


みうらじゅんが正統派クソゲー(純粋につまらない)を挙げるのに対し
伊集院は、よく考えると突っ込みどころがあるゲームを挙げていた。


そこで64スマブラを、まあクソゲーというよりかはいわゆるバカゲーとして紹介してました。


「いままでマリオとかピーチ姫とか、キャラを大事にしてたのに殴り合いさせるんかい。
ゲームはメッチャ面白いけど世界観がぶっ飛んでるなオイ」ってのが選出の理由。
任天堂も、自社キャラが殴る蹴るの暴行で地獄絵図になる点を心配してたんですよね。


伊集院がクソゲー認定する理由がどれもユニークでして。
それでも『深夜の馬鹿力』で炸裂する、トークの斬新な広がり具合とボケ度は抑え目なんですが。



フリートーク(一人喋り)だけで一時間近く番組を成立させるって凄いよなあ……。
その後のコーナーも面白いし(ヤフー糞袋とか昔やった伝説のドラえもん選手権とか)。



でも昔は一般受けしてなかったんですかね? 伊集院光。
芸能人を語らせたら天才的、と言われたコラムニストのナンシー関は『ナンシー関 大コラム』で
伊集院光を「ラジオという『密室』が生んだ不気味なスター」と評している。不気味て。


最近のテレビの中で最も不気味なのは『HYU2』という公開生番組の客ではないだろうか。
(中略)
番組中に「伊集院光のくるっ!」という彼の持ちコーナーがある。これがおもしろくないんだ。
しかしこの時の客の反応が不気味なのである。(『ナンシー関 大コラム』P40より)


客の男の子たちが真剣に伊集院のトークを聞き、ツボを分かった上で笑っている。それも統率された状態で。
『笑っていいとも!』の客の異常さより不気味だとナンシー関は言う。



伊集院のラジオはAMの深夜帯。テレビに比べると、一般向けとは言えないとして


すなわち「好きな奴しか聴いてない」状態。これは、高い密室性を生む。
それがラジオのひとつの利点でもあるわけだが、
これをひとたびテレビに持ち込むとそれはとても嫌なものにしかならない。(『ナンシー関 大コラム』P41より)


この不気味さは「理解し難いかたくなな価値観で完結している世界」にあるという。
今じゃ伊集院は人気お笑い芸人、デブタレントの上位勢(グルメリポーターの石塚英彦によく間違われるらしい)ですが、不気味と言われる番組が放送されてた1993年頃はそうでもなかったのかな。



しっかし、ネトスマもある意味じゃ「理解し難いかたくなな価値観で完結している世界」かもしれない。
んー、割と好きですけどね、そういう不気味ワールド。

スマブラの力が全てだヒャッハー! な世界は、外部から見たらアレかもしんないですけど、わかりやすい価値観で統一されてればかえって健全なんじゃ。




辛口に見えるコラムを書くナンシー関ですが、
笑えるし愛のあるダメ出しをするので、「ぜひ取り上げてほしい!」と自ら言う芸能人もいたそうな。
今なら、有吉弘行に毒舌なあだ名を付けてもらいたがる感じ。


2014年10月28日追記
中盤からスマブラ関係ねぇ(笑)。

このエントリーをはてなブックマークに追加