プロゲーマー2015年06月07日配信

「Dota2 11億」「LoL 2億」「ウルIV 5000万」 in プロゲーマー専門学校

チョコブランカが、プロゲーマー専門学校で講義した時の話。



その話をする前に、時間を2014年の08月05日に戻す。


五日の夜、チョコブランカはネット番組『ぶるぺん』に出演していた。
番組MCの松尾陽介と、アシスタントのうえむらちかに、大会の賞金額を教えていた。







チョコブランカは話す。


世界で流行っているネットゲームがあると。
それはDota2というゲームだと。
その大会の賞金総額は11億なんだと。





チョコブランカ



11億と伝えた瞬間、MCとアシスタントは驚きのリアクションを見せ、番組からはスタッフの笑い声が聞こえてきた。
あまりに莫大な賞金額に、思わず笑ってしまったんだろう。


Dota2の世界大会「The International 2014」は、Newbeeが優勝を勝ち取った。
そして優勝賞金の500万ドルを受け取った。


そんな額に松尾陽介はショックを受け、「一生食えるじゃないですか!」と言った。
Dota2というビッグタイトルは物凄い……そんな空気が番組に流れている。




その後、番組は格闘ゲームの話題に戻る。



松尾雄介は「で、格闘ゲームの日本の大会の賞金はいくらでしたっけ?」と質問した。
チョコブランカは「日本は……まぁ100万200万」と返答した。




"格闘ゲームの大会は100万円"



「めっちゃ小さく感じて来ちゃった」と、松尾雄介は正直にこぼした。
番組では笑いが起きていた。
Dota2の時とは違う種類の笑いが。



無理もない。
11億と聞かされた後に100万と聞けば、落差が大きく感じてしまうんでしょう。
チョコさんが「今、(格ゲー界は)成長してるので」と補足して、賞金の話題は終わった。









時間を進めて、2015年01月23日。
その日、ウメハラはTOKYO FMのラジオ『鈴木おさむのよんぱち』に出演していた。



例によって、大会の賞金額から話は始まった。
鈴木おさむから、ゲームの大会で賞金が出る感覚が日本にはあまりない、という話がされた。




でも海外では盛んですよね、とウメハラに話を振った。




嫌な予感がした。
この流れは何度も何度も目にし、耳にしてきました。


そして、予想できてしまう。
次にウメハラが何を話すのか、を。




ウメハラは鈴木おさむと三浦茉莉に解説する。



「ジャンルは違うんですけど、FPSだったりとか、RTSってゲームなんかだと、賞金はかなり高額だし、参加人数も凄い多いですね」


「聞いた話だと、9億とか」


えぇ!? と鈴木おさむは驚く。
三浦茉莉も「え、ビックリした」と驚く。





まただ。
またこの流れだ。


格闘ゲーマーがゲストに呼ばれた舞台で、FPSとMOBAの話をする光景。
いや、ウメハラさんやチョコさんが悪いとかって話じゃない。
やっぱり、e-Sportsを語るのに、賞金額のデカさは良いインパクトだ。


だから、賞金額でリスナーをビックリさせるのも、プロ格闘ゲーマーには求められているんでしょう。






でも、一体いつまで。
いつまで格闘ゲームは、虎の威を借り続けなければいけないのか。
Dota2の11億と、LoLの2億を借りなければいけないのか。






そして話は2015年05月31日に戻る。

プロゲーマー専門学校での特別講義、チョコブランカが用意したスライドには、賞金額のデータが並んでいた。







Dota2 11億

LoL 2億

USFIV 5000万





ついに狐が独り立ちした瞬間だった。


多分、そのスライドを見た体験入学生は、「こんな貰えるのか」「格ゲーは少し落ちるけど、5000万もあるのか」と感じたかもしれない。


私はそのスライドを見て、別の感想を抱いていました。
あぁ、今年からは、ようやく堂々と「格ゲーは5000万!」と言えるんだな、と。




5000万とは、2015年2月18日に発表された『カプコンプロツアー2015』の賞金額です。
総額5000万の格ゲー大会が発表されたことによる、メリットとデメリットは何か?
そんなテーマで議論も起きていました。



ただ私は、チョコさんの講義を見ていて、総額5000万のメリットを強く感じていた。

もしカプコンが50万ドルを発表してなかったら?
その日の講義でチョコさんは、またDota2の11億に頼らなくちゃいけなかっただろう、と。




もちろん、別に100万円だからダメって訳じゃない。
NISHIKINが優勝した全国大会「一秋千撃杯」は、賞金100万円だった。

それでも大会は面白かった。


「闘会議杯争奪!格ゲートーナメント@闘会議2015」では、賞金が出なかった。
優勝した電撃FC勢のとも、3rd勢のラオウが手にしたのは、ムラタ式最大反撃と優勝トロフィー。

それでも大会は面白かった。
栄養ドリンクもトロフィーも映えていた。





けれど、2015年以降は



"格闘ゲームの大会は5000万"



このフレーズを使っていけるんだなと、チョコさんのスライドを眺めながら、感慨深い気持ちになった。


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